幼児期、また、子供時代、何らかのかたちで、
舞台なり、発表する機会を得て、そこで拍手をもらう。
こういう経験は必要なことだと思っています。
舞台に出て、歌をうたい、それを聞きにきてくださったお客さんからあたたかい拍手をもらう。
その瞬間、ストレートにいろんな人への感謝の気持ちが沸いてきます。
単純と思われるかもしれませんが、
自分に向けられた拍手を(もちろんその中には、よくやった、えらい、という人、感動した、という人、礼儀としてしてくださっている人、とりあえずしてくださっている人もいると思います)素直に喜びとしてうけとる。
この素直なやりとりができることはとても大切なことです。
大人になるにつれ、そこに、自分への厳しさがはいってくるのか、
自分の出来不出来が気になって、いただいた拍手に対して、
申し訳ない気持ちになったりすることがあります。
自分に厳しくすること、常に高い理想を目指すこと、
謙虚であることはとても大切なことですが、
拍手をもらったその瞬間は、
その一瞬でも喜びにあふれた自分でいること、
その喜びを忘れず、次の舞台へつなげること。
それは、拍手をいただいた側の礼儀であるとも思います。
子供時代、もちろん理想を高く、自分に厳しくやっていくことは必要ですが、
小さなことでも、単純なことでも、
「自分はやった、できた、そしたらほめられた」
という経験をたくさん積むことは、とても大切なことだと思います。
舞台で得られるこのはっきりとした成功体験は、
この先、音楽だけにかぎらず、高い理想、目指す目標をたてたとき、
夢の実現を目指すとき、きっととても重要な土台となってくる、と思います。
この記事へのコメントはありません。