ねらいと目的

なぜいま合唱? 


何を考え、感じ、伝えるか…ネット社会において必要なこと

世の中は、ますます便利になっていきます。あらゆるものがボタンひとつで動き、ちょっとキーボードとマウスをたたけば、世界とつながり、世界中の情報が入ってきます。社会は、より便利なほうへ、もっと楽なほうへ、と、その傾向はとどまるところをしりません。自分の思いや考えをパソコンに打ち込み、クリックひとつで、世界中に発信できてしまう。これからの社会で求められるのは、それらをつかいこなす技術はもちろんですが、最も重要なのは、それらを使って、自分が何を表現したいか、どんなことを伝えたいか、そして、どんなことをしたいのか、さらに何ができるのか。そういったことを「感じ、伝える」力、そして「伝えよう」とする意志、だと思います。世の中が機械化すればするほど、それを扱う人間には、機械が決してできないこと、「感じる、考える、表現する」など、人間にしかできない力を持つことが必要とされてくるのではないでしょうか。

 合唱団がめざすもの…話し、聞く力

合唱団では、歌うことを通して、子供たちに、
「表現する楽しさ」
「思いを伝える大切さ」
「やりとげることのすばらしさ」
などを伝えていきます。
また、歌うことの基本は「話すこと」でもあると考えています。そのため、合唱団では、歌うだけでなく、「話す」ということも大切にしていきます。自分の名前はもちろん、昨日あったこと、おもしろかったこと、好きなこと。どんなことでも、自分の言葉で、相手にわかるように伝える。また、相手の言うことを聴く。みんなの前で、自分の言葉で話す。和やかな雰囲気の中で、ゲームをしたり、話したり、歌ったりすることで、こういったことにも慣れていく環境をつくりたいと考えています。その点は一般の音楽教室や習い事とは少し違うかもしれません。 

これからの社会で必要なこと

これからの社会に必要とされることは、「だいたいなんでも出来る」ということから、「できないこともあるけど、『これで勝負するんだ』ということをひとつでも持っている」ということに移行していると思います。特別なことのように感じるかもしれませんが、ひとりひとりに個性があるのは当然のことで、そこから考えると、これは子供の、また、人間の自然なありかたであると思います。「なにで勝負するのか」はあわてて答えを出す必要はないと思います。感じる力があり、自分を表現し、相手に伝え、相手を尊重し、さまざまな人とコミュニケーションをとる。常にこういう姿勢で何事にも取り組めば、その「感じる力」はきっと、その子自身にしか出来ないことを「感じ」「気付かせ」てくれるはずです。自分だけが持つ「声」を使って話し、歌うことで、自分を表現し、仲間と協力してひとつのものを作り上げる・・・。合唱団でのこれらの経験が、個性やオリジナリティーがますます必要とされるこれからの社会で生きていくために少しでも役に立てばと思っています。